全商連共済会死亡給付に見る自営業者の健康実態
1997年12月1ヶ月の同会の死亡給付請求は、142名、男102名、女40名。
年齢、・病気、・職業、・初診から死亡迄の期間(以下期間)で見た。
- 年齢から見た傾向
- 30歳代は、男性にのみ、3名。もっとも若い方は、33歳で、胃癌、次いで35歳のB型とC型肝炎、38歳の急性心筋梗塞。死亡迄の期間は1年以内。
- 40歳代は、男7名、女4名。死因は、男女とも悪性腫瘍が多い。期間は、1年半以下。他には、急性心筋梗塞、心不全等。
- 50歳代は、男女とも最多、44名(43%)、13名(33%)。病気は、男の半数が、悪性疾患、あとは、肝臓疾患で7名、心疾患6名、脳卒中5名 等です。女は、癌が多く10名(77%)。
- 60歳代は、男38名、女13名と50歳代に次いで多い。疾病傾向は、50代と似た傾向にある。男の癌は、肺癌が8名と悪性疾患の40%余り。
- 70代は、男8名、女7名、男の肺疾患が4名と癌を超す。
- 死亡病名から見た傾向
- 悪性疾患:男では、48名(48%)、女26名(62%)。
◇部位は、男、肺(12)胃(9)肝(8)大腸(6)膵(3)の順、女、 乳(6)胃(4)子宮(4)大腸(3)等。
◇期間は、2年以上は、3名と極めて少数。肺癌は、全員が2年以内。男 女13名中9名は半年以内死亡。
- 急性心筋梗塞は、男のみ8名、年齢は、30〜60歳代。当日死亡の3名は 即死。
- 脳卒中は、男9名、女2名。倒れて、入院したまま亡くなる人多し。
- 他の疾患では、男の肝疾患8名、肺疾患7名が注目すべきもの。
- 職業から見た傾向
◇男は、製造加工、建設、サ−ビス、飲食、小売り流通の順。
◇女は、建設、小売り流通、サ−ビス、飲食、製造加工の順。
◇職業間で年齢分布は差なし。
◇疾患は、男の製造に、悪性疾患多い(69%)。飲食に、脳心関連が、7 名(64%)。建設に、肝疾患が多い。女では、各職種に癌が多い。
- 初診から死亡迄の期間の特徴
◇ 死亡状態での搬送が、4名、心不全2、急性心筋梗塞1。
◇ その日内 死亡5名。脳卒中3名。1日以内が5名。脳心4名。
◇ ここ迄合計14名、50歳代半数
◇1月以内計が26名(18%)
◇3月以内計37名(26%)。疾患の特徴は、癌より脳心疾患が多い(54%)。1月以内癌死亡4名(肝3)、発見の遅れ目立つ。
◇6月以内計死亡58名(41%)
◇1年以内計87名(61%)
◇2年以内計 107 名(75%)。
以上から見ると、申告者の記入した初診から死亡迄の期間は、半年以内が4割、1年以内が6割と極めて短く、若くして亡くなっている。女性を含めて悪性疾患が高率だが、この背景には、健診受診率の低さ、仕事の為精密検査が仲々受けられない、等が「10万人調査」等から推察される。自営業者の健康を守る為、健診機会の拡充、医療機関への受診を容易にする「国保にも休業補償」等の施策の必要性を示唆する結果である。
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